バリ人からの教え
こんにちは!
1週間お休みをいただき、バリ島へ新婚旅行へ行ってきたスタッフです。
南の島の青い海、白い砂ももちろん魅力的だったのですが、現地ガイドの方からバリ人に伝わる興味深い考え方を教わったので、今日はこれについて書いてみようと思います。
インドネシアは17,500~18,000もの島が集まった島国で、バリ島もその中の一つです。
国全体でみると公用語はインドネシア語で、宗教はイスラム教が多数派の国ですが、島によって宗教や言語が違います。バリ島はバリ語という島独自の言葉があり、宗教もヒンドゥー教が主体で、島内には大小さまざまなヒンドゥー教の寺院が立ち並んでいます。
バリ人の大事な考え方で、「二極」という考え方があります。
二極とは、ふたつの相対するものを表し、
「善」と「悪」、「上」と「下」、「清浄」と「不浄」、「右」と「左」、「白」と「黒」、「山」と「海」、「神」と「魔物」といった感じです。
これらをグループ分けすると、
善 ↔ 悪
上 ↔ 下
清浄 ↔ 不浄
右 ↔ 左
白 ↔ 黒
山 ↔ 海
神 ↔ 魔物
となります。
そしてこれらをふたつにきっぱり分けるのではなく、二極の間を行き来しながら自然のバランスの中で生きているという考え方です。
これはバリ島南部、ウルワトゥ寺院のケチャダンスという伝統舞踊です。男性の歌い手の方が皆、白黒のチェックの布を腰に巻いています。神の前では穢れである下半身を神聖な白黒の布で覆い隠し、魔物が入ってこないようにする、という意味があるそうです。
決して魔物をやっつけて無にするという事ではなく、受け入れて共存しながらよりよく生きる、という考え方がとてもユニークで共感できました。
この考え方を象徴するものをもう一つ。「チャナン」といわれるお供え物です。
これは学校(たぶん)の門の様子です。
よく見ると、門の前に小さな四角いお供え物が置いてあります。
このお供え物は島中のお店や住居、ビーチなどいたるところで見かけます。
神棚のような高い所にもお供えしますが、この写真のように床や地面など、低い所にもお供えしてあります。
これは、悪霊や魔物に対しても、「悪いことをしないでね♪」という願いを込めてお供えするのだそうです。
さらに、こうしたお供えは魔物に対してのお供えであると同時に、自分への暗示であるといいます。
つまり、悪い心や魔物は誰でも自分の中にあり、それを排除せず自分の中でもバランスを保っていくという考え方です。豊かな自然の中で暮らすバリの人らしい、とてもナチュラルで素晴らしい考え方だなぁ、と思いました。
日常の中で、「こうあるべき」という思考が強くなりすぎてしまうと、あとでとても疲れてしまったり、うまくいかなかった時のダメージが大きくなってしまったりします。
白黒はっきりさせることに執着せず、時には違った考え方や視点を持ちながら、受け入れながら、そのバランスを探求していくバリ人の生き方は、現代のストレス社会を生き抜く私たちにもフィットするかもしれませんね。
「べき思考」について、気になる方はPintoの心理教育でも学びを深めていますので、気になる方はお気軽にお問い合わせくださいね♪
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